東中野図書館から歩く 第2回「東中野〜中野」後編
前回につづき「東中野〜中野」後編です。
公園の脇に二股にわかれた坂道がありました。左側には「この先行き止まり」と看板がでていたので、右側の坂をのぼります。坂の途中またも看板があ り、今度は「この先車両通行禁止」とかかれています。住宅に挟まれたせまい坂道で、すべりどめのためか路面には「○」状の印が並んでいます。
急な坂をのぼるときに使う筋肉は平地を歩くときとはおそらくちがう筋肉で、太ももやふくらはぎのいつもはあまり意識しないところに力が入るのがわか ります。 自分の体重と自分の体を後ろにひっぱる重力とを感じながら、片足ずつゆっくり前に出して、体を前に上に移動させてゆきます。低地育ちの私(しつこいです が)にとって坂をのぼる行為は、体の動きのひとつひとつを確認しながら、歩くことをいちから覚えなおすようにして進まなければ不安になるような、ちょっと した一大イベントです。
坂を上り終えると、正面にホームセンター「Simachu」、通りを挟んで左側に「なかのZERO(もみじ山文化センター)」がみえます。 SimachuとなかのZEROの間の道をそのまままっすぐいけば中野駅に着きますが、私の中野歩きは坂を感じながら歩くことでもあるので、なかの ZEROを左に折れ、もみじ山通りをくだることにしました。途中紅葉山公園に寄ってへんな形のトイレと、いきなりすぎる機関車を見ることも忘れません。
もみじ山通りに面した第九中学校の門からは、一段低くなった所に校庭と、その向こうに西新宿の高層ビル群が見えます。坂をのぼったことで得られる、 自分のいる場所の高さを視覚的に感じることもまた新鮮な驚きです。坂をおりきったところに中野社会保険事務所があるので、こんどはその手前の脇道をのぼり ます。中野2丁目の住宅街の細い道を進んでゆくと、ある地点で左側に急なくだり坂が見えます。その坂があまりに急に、また長く続いているので、体で確認し たくなり、のぼってきたばかりなのにまたおりることにしました。こうして坂道をのぼりおりしているうちに、このまちの地形が少しずつ体に入ってくるような 気がして、自分がその起伏のなかを歩いていることを想像すると、低地ではえられない種類の、歩くことそのものの楽しさを感じます。中野は尾道やリスボンに 負けない、坂のまちです。
ひととおり中野の坂を味わったあと、大久保通りから中野郵便局の前を右に曲がって駅に向いました。駅に近づくにつれ商店が増え賑やかになってきます。こっちは既に私が知っていた方の中野の姿です。 さっきまで歩いてきた坂のまちは、私の知らなかった中野の姿です。
とりあえず今回はここまで。
写真だと坂道ってわかりにくいですね。。
今回参考にしなかったけど読みたくなった本
・『倉敷 尾道 瀬戸内海』(中央ほか区内6館所蔵)
・『ポルトガル・リスボン』(中央ほか区内6館所蔵)
・『ペソアと歩くリスボン』(中央のみ所蔵)
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